VTuberとして活動を行う上で必要不可欠であるアバターですが、無料やアプリで簡単に制作できる方法があるのはご存じでしょうか。
弊社ではこれまで2000人以上のVTuberと一緒にお仕事をさせていただき、その中で知り得たVTuberの知見を活かして、VTuberアバターの作り方について解説していきます。
今回は無料でアバターを作る方法やアバターを作って気軽に配信活動を始める方法を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
「アバター」の利用シーンや活用メリットを紹介
「アバター」はインターネット上で自分の分身として使用されるキャラクターのことを指し、2次元の平面的なアバターと3Dで表現された立体的なアバターがあります。
アバターは自分の「分身」ではあるものの、アバターを使う人によってさまざまであり、実際の自分の姿に近づける場合もあれば、性別を変えたり、人間以外の動物にしたりとリアルの自分と全く違う姿のアバターを使う場合もあります。
アバターは主にインターネット空間上で使用され、SNSやゲームで使用されることがほとんどです。
“アバター”を使用するシーン
アバターはVTuber活動だけでなく、さまざまな場面で使用されています。
<SNSでアバターが使用される場所>
・ピグパーティ
・サンリオキャラクターズ
・ハロースイートデイズ
・Nicotto Town
・cluster
など
<ゲームでアバターが使用される場所>
・あつまれ どうぶつの森
・ロブロックス(Roblox)
・FINAL FANTASY
・モンスターハンター
など
他にもビジネスにおいてもアバターが使用される場合もあり、アバターは色々な場面で活用されていることがわかります。
◇ アバターを使用するメリット
現在アバターがさまざまなシーンで活用されていますが、アバターを使用する大きなメリットとして、下記があげられます。
VTuberもアバターを使ってインターネット上で活動をしている存在であり、VTuber活動を行う上でアバター制作は必要不可欠です。
<アバターを制作するメリット>
・現実の顔を見られることなく、世界中の人と交流できる
・理想の見た目で活動を行うことができる
【日本初】アバターの姿で高校を卒業ができる学校も誕生!
熊本県天草市にある勇志国際高等学校が2024年4月入学・転入「メタバース生」を募集。
こちらは高校を自身のアバターを利用して、メタバース空間上で学校に通えるといった取り組みになっており、国内で初の試みということで多くの方が注目をしています。
アバターを安く・簡単に制作してVTuber活動を始める方法
VTuber活動を始めるにあたって、多くの方はアバター(モデル)を安く制作したいと思っている方がほとんどだと思います。
依頼先にもよりますが、VTuberのアバター制作には制作費用が何十万円とかかることが多いため、金銭的にかなりの負担になってきます。
ここではVTuberのアバター制作費を抑えて活動を始めたい方向けに、アプリやサイトなどを使って無料もしくは安く、そして簡単にVTuberアバターを制作する方法をご紹介します。
① アプリやサイトを使って自分でアバターを無料制作
費用をかけず自分好みのアバターがほしい場合は、時間や手間はかかりますが自分でつくる方法があります。まずは自分の手でアバターを制作する際におすすめのアバター制作アプリを紹介させていただきます。
VRoid Studio(ブイロイドスタジオ)
「VRoid Studio」は、自分だけのオリジナル3Dアバターを無料で作ることができるアバター制作アプリケーション。
「VRoid Studio」の特徴は、元々用意されているキャラクターモデルを調整して自分好みのキャラクターを制作することができ、ゼロからキャラクターモデルを作る必要がありません。
また、用意されているキャラクターモデルの種類や調整できるパラメータの項目が豊富に用意されており、キャラクターをカスタマイズするための操作も簡単です。専門スキルがなくとも3Dモデルの制作が可能です。
「VRoid Studio」の使い方はYouTubeに動画が投稿されているので、ぜひこちらを参考にアバターを制作してみてください。
番外編:無料配布されているVTuberアバターをダウンロードして使う
VTuberアバターを用意する際、イラストレーター(絵師)さんやモデラーさんに依頼を行うパターンがほとんどであるため、どうしても高額な費用がかかってしまいます。
高いお金を払うことはできないけど、VTuberとして活動をしたいという方は、VTuberアバターを無料で配布している方がいらっしゃるので、そこからアバターを入手する方法もあります。
▼ VTuberアバターを無料入手できるおすすめサイトはこちら!
「BOOTH」
「BOOTH」は創作物を販売するサイトになっており、VTuberアバターだけでなく、VTuberとして活動していく上で必要な素材が集まる創作物の総合マーケットです。
サイト内では、下記のようにさまざまなVTuberアバターが用意されており、中には無料で配布されているものもあります。
(※もし素材を使用する際は「利用規約」をしっかりチェックしてからご利用ください)
1からアバターを作るのが面倒だと思っている方や自分でアバターを作る自信がないという方は、上記のサイトから無料で使用できるVTuberアバターをダウンロードしてきても良いかもしれません。
▼「BOOTH」おすすめVTuberアバターを紹介!
「オリジナル3Dモデル「生駒ミル」Original 3D Character “Miru Ikoma” Cloth ver.」
アバターのLive 2D素材は 下記のURLからダウンロードが可能です。
https://booth.pm/ja/items/3521047
② アバター(モデル)が制作できる配信アプリで配信する
アバターの制作アプリを使うのはハードルが高い、でも人とアバターのデザインが被ってしまうのは嫌だという方も多いと思います。
そんな方に朗報です。今アバターを無料もしくは安く制作して簡単に配信活動を行うことができる配信アプリが多数あるので、こちらでいくつかご紹介させていただきます。
REALITY(リアリティ)
「REALITY」はアプリ内で制作したアバターを作って配信ができる配信アプリです。アプリ上でパーツをカスタマイズしながらアバターを作れるため、簡単に自分だけのアバターを作ることができます。
配信を行う際は、スマホの前で顔や体を動かすことで画面上のアバターを動かすこともできます可能です。「REALITY」はアバター制作から配信までをスマホ一台で完結するため、気軽にVライバーとして配信活動をスタートができます。
▼こちらREALITYの使い方を解説した動画になります!
アプリ内ではイベントが定期的に開催されており、REALITY公式番組への出演や広告掲載をかけたイベント、お菓子や電化製品がもらえるイベントなど、様々なものが開催されています。
カスタムキャスト
「REALITY」と同様に、アバター制作と作ったアバターを使用して気軽に配信ができる配信アプリです。「カスタムキャスト」では3Dモデルのアバターを作ることができ、配信は「ニコニコ生放送」で行うことになります。
また、スマホの前で顔や体を動かすことで画面上のアバターを動かせます。
アバター制作から配信までをスマホ一台で行うことができるため、気軽にVとして活動をできることから、配信開始からわずか11日で100万ダウンロード数を達成しました。
▼カスタムキャストの使い方を解説した動画
「カスタムキャスト」のYouTube公式アカウントにてアプリの使用方法が解説動画が投稿されているので、気になる方はぜひご覧ください。
SHOWROOM V(ショールーム ブイ)
「SHOWROOM V」は、配信アプリ「SHOWROOM」でVライバーとして配信を行う際に使用するアプリです。
自分オリジナルのアバターを作ることはできませんが、アプリ内に入っているアバターを使用して、スマホの前で動くことによってアバターを動かすことができるアプリになっています。
▼SHOWROOM Vの使い方を解説した動画
「SHOWROOM V」に入っているアバターの種類が少ないですが、「VRoid Hub」を連携すると「VRoid Hub」で共有されているアバターを使用することできるようになり、自分のお気に入りのアバターで配信を行うことが可能です。
配信を行うには「SHOWROOM」をダウンロードして会員登録を行い、「SHOWROOM V」と連携させる必要があります。
Mirrativ(ミラティブ)
「Mirrativ」は、誰でも気軽にゲーム実況や配信、視聴を行うことができる配信アプリです。
もともと「Mirrativ」では、顔出しでゲーム実況や配信ができるアプリでしたが、新機能である「エモモ」が導入され、自身が作ったアバターを配信画面に表示させることができるようになりました。他のアプリ同様にスマホの前で動くことで、アバターを動かすことが可能です。
どうしても顔を出したくないけど、配信を行う際に画面上にアバターを映したい方やVとしてゲーム実況を行いたい方にオススメの配信アプリになっています。
topia(トピア)
「topia」は、アバターを作ってカラオケ配信ができる配信アプリです。「REALITY」同様にアバターを制作しないと配信ができない仕組みになっており、アプリ上で自分オリジナルの3Dアバターを作ることが可能です。
ボイスエフェクトの種類が多く、「イヤモニ機能」も用意されていたりと、アプリ上で気軽に歌手になった気分を味わえます。
また「topia」ではJOYSOUND音源の約2万曲が歌い放題になっており、「カラオケ配信」に特化した配信アプリになっています。
ミチコンPlus
「ミチコンPlus」は、iPhoneのカメラに全身を映すことでモーションキャプチャを行うことができ、動きをリアルタイムでアバターに反映できるアプリになっています。
VRoid Hubにも対応しており、元々アプリ内に入っているアバター以外を使用することも可能です。
アプリ内では背景をグリーンバックにすることも可能であるため、「ミチコンPlus」を使用してアバターに動きを持たせながら、配信アプリ内でVとして配信を行うことも可能です。
「ミチコンPlus」を開発した「NEXT-SYSTEM」のYouTube公式アカウントにてアプリの使用方法が解説されている動画が投稿されているので、気になる方はぜひご覧ください。
番外編:IRIAM(イリアム):自作イラストをアバターにしてVライバーになれる
「IRIAM」は「Sensor Tower APAC Awards 2022」において、日本のベストバーチャルライブ配信アプリ賞を受賞した実績もある、国内でとても評価が高い配信アプリになっています。
キャラクターのイラストを1枚用意する必要がありますが、自分のお気に入りのアバターを使用して気軽にVライバーとして配信活動を行うことができます。
「IRIAM」は「リアルタイム性」に特化した配信アプリであり、「モーションライブ方式」を搭載して「低遅延・低通信・ 高画質」を実現していることから、利用者や業界から高い支持を受けています。
IRIAMで配信を始める際は、Vライバー事務所に所属するのがおすすめです。もし「IRIAM」を始めることを検討されている方がいらっしゃいましたら、下記の記事をご参考ください。
▼ Vライバー事務所について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
VTuberのアバター(モデル)の作り方
ここまで費用を抑えてアバター(モデル)を制作してVTuberとして活動する方法をご紹介させていただきました。
ただここまで紹介してきた方法では、アバターを制作する手間がかかってしまったり、自分の好みに寄せたデザインのアバターを制作できない可能性が高いです。
どうしても自分オリジナルのアバターが欲しいという方向けに、一般的なVTuberのアバター制作方法についてもご紹介をします。
先ほどご紹介したアバターの作成方法よりも費用がかかってくることになってしまうため、いくらまで予算を用意できるかをしっかり考えながら作成方法を考えてみてください。
アバター(モデル)の制作手順
一般的にVTuberのアバターの作り方としては、絵師さんにキャラクターデザインを制作してもらい、モデラーさんにイラストが動くようにしてもらう(モデリング)といった流れが多いです。
① キャラクターのコンセプトを決める
② キャラクターデザインを制作する:絵師さん(イラストレーター)に依頼
③ モデリングを行う:モデラーさんに依頼
キャラクターデザイン制作費用の相場は3万円から15万円と言われています。また、知名度の高い人気絵師さんに制作をお願いすると費用は数十万円ほどかかってきます。
ただキャラクターデザインを制作しただけでは配信上でアバターを動かすことはできません。キャラクターイラストを動くようにする必要があり、この工程を「モデリング」と言います。
▼ VTuberのモデリングの過程はこちらの動画のように行われます。
活動方法によってモデリング方法は異なり、2Dモデルで配信活動を行う際は「Live2D モデリング」を行い、3Dモデルで配信活動を行う際は「3Dモデリング」を行う必要があります。
詳しいVTuberのアバター制作手順は、こちらの記事に詳しく紹介しています。
VTuberモデルを気軽に制作して配信活動を始めましょう
今回は、VTuber活動を行う時に必要不可欠なアバターの作り方について解説いたしました。VTuberのアバターを制作する場合、絵師さんやモデラーさんに高額な費用をお支払いして制作してもらうイメージが強いと思います。
しかし、無料でアバターを作る方法やYouTube以外でVライバーとして配信活動を行う方法など、費用を抑えて活動を始める方法はたくさんあります。ただ費用を抑えてアバターを制作するとデザインに制限が出てきてしまったり、自分の負担が重くなってしまったりすので注意が必要です。
あなたが理想とする活動方法や用意できる費用に合わせて、VTuberアバターの制作方法や配信方法を選ぶと良いでしょう。
弊社では現在企業・自治体様向けのVTuber制作支援を行っておりますので、VTuber制作を検討されている方はぜひご連絡ください。