ここ最近注目されている「VTuber業界」
「VTuber」という言葉は知っていても、どういった存在なのか知っている人はまだまだ少ないです。
最近までバーチャルの世界で生きていたVTuberですが、今ではリアルの世界でも活躍をしており、私生活でVTuberを見かける機会というのは多くなってきたのではないかなと思います。
ただ「VTuber」についてネット上で調べてみても、難しい情報ばかりがたくさん出てきてしまい、「VTuber」についてうまく理解できず諦めてしまったという方も多いと思います。
弊社ではこれまで2000人以上のVTuberさんと一緒にお仕事をさせていただきました。お仕事を行う中で知り得た知見を活かして、今回は「VTuber」を知る上で最低限知っておきたい基本情報についてわかりやすく解説します。
ぜひ最後まで読んでみてください。
今話題の「VTuber(バーチャルYouTuber)」とは
「VTuber」はどのようなことをしている存在なのか、よくわからない方も多いと思います。
「VTuber(バーチャルYouTuber)」の定義ははっきりと定められているわけではありません。
多くの場合「YouTubeやTwitchをはじめとした配信プラットフォームで配信活動するデジタルキャラクター」と表現されることが多いです。
VTuberは基本的に「YouTube」上で活動をすることが多く、他にも「Twitch」や「SHOWROOM」で活動を行っている方や、最近は「TikTok」で活動している方もいます。またどんなキャラクターデザインやキャラクターコンセプトで活動をするかはVTuber各々で異なります。
最近は3D技術を使って配信を行うVTuberが急増したり、AITuberが誕生したりと、時代の流れと共に最新の技術を駆使して活動を行っているVTuberが多くなってきています。
VTuberとVライバーの違い
VTuberと似た存在として「Vライバー」との比較がよくあげられます。
かつては、Vライバーはライブ配信が主体で、VTuberはYouTubeでの動画投稿が中心と説明されることが多かったです。
しかし、現在はVTuberとしてデビューしてもTwitchなど、YouTube以外のプラットフォームでの活動も一般的となり、線引きは曖昧になりつつあります。
しかし、Vライバーはアバターを動かす環境が、対象の配信アプリケーションに依存している場合があります。VTuberのように複数のプラットフォームでの活動が難しい方も中にはおられます。
PR・広報担当や幅広い媒体で活動したい場合は、プラットフォームの制約を受けにくいVTuberとしての活動を検討するのがオススメです。
▼VTuberとVライバーの違い
VTuber | Vライバー | |
---|---|---|
配信プラットフォーム | YouTubeが中心 複数のプラットフォームで広く活動 | Twitch、IRIAMなどの ライブ配信アプリ・プラットフォーム |
顔出しの有無 | なし | なし |
収益の出し方 | ・YouTubeのスーパーチャット ・有料のコミュニテイサービス利用 ・その他プラットフォームの投げ銭 など | ・配信アプリ・プラットフォームの投げ銭 ・有料のコミュニテイサービス利用 など |
始めやすさ | モデル制作、配信環境をつくるなど、 準備はやや大変 | アバターを簡単に作れるアプリや スマホアプリを使えば早く始めやすい |
VTuberの収益・稼ぐ方法:スーパーチャットや有料ファンコミュニティなど
VTuberの主な収益源は「YouTubeパートナープログラム」に参加して、自分のチャンネルを収益化することです。スパチャの投げ銭がメイン収益を捉えられがちですが、収益化ができたチャンネルは動画投稿やショート動画などさまざまなところで広告収入を得ることができます。
- 動画の再生数や再生時間によって得られる広告収入
- 「スーパーチャット」と呼ばれる投げ銭での収入
- メンバーシップによる会員費の収益(有料にする場合、配信者が手数料を支払う必要あり)
YouTube以外の収入源の確保もとても大切です。
例えばグッズ・音声の販売、Fantia(ファンティア)やpixivFANBOX(ピクシブファンボックス)などをはじめとした、有償のファンクラブ会員費などがあげられます。企業案件などの仕事として配信や活動を行った報酬も収入源といえます。
- グッズ、voice、ビジュアルカードなどの物販販売の収益
- 有料の会員限定コミュニティの会費収入
- 企業案件、PRなどの仕事としての活動による報酬
- そのほか、YouTube以外のアプリや配信プラットフォームでの収益
VTuberで安定的な収入を得るには大変ですが、収入を得る方法自体は複数あります。
まずはYouTubeの収益化条件をクリアし、チャンネルを収益化することから始めていきましょう。すぐに収益が得られる訳ではありませんから、早く活動を始めることをオススメします。
「VTuber」が動く仕組みを解説!
VTuberはただキャラクターのイラストを用意するだけでは活動はできず、さまざまな技術や機材を使うことで配信プラットフォームで活動が可能です。
さらに詳しく説明をすると、画面上で動くように加工(モデリング)されたデジタルキャラクターを画面上に映しながら、カメラとトラッキングソフトを使用して、「中の人(VTuberの活動を行っている存在)」の表情の変化や体の動きをキャプチャ。モデルにマッピングして、動きをリアルタイムでデジタルキャラクターに反映させるといった仕組みになっています。
またVTuberには「中の人(=VTuberの活動を行っている存在)」が必ず存在しており、画面上に映るVTuberを動かすためには「中の人」が何か動きを取ることが必要です。よって、VTuberは「中の人」の存在は必要不可欠となってきます。
(※「AITuber」は中の人がいなくてもデジタルキャラクターを動かすことができるため、「中の人」は必要ありません)
画面上のデジタルキャラクターを動かすためにさまざまな技術が駆使されているのですが、この技術を駆使することで中の人の繊細な動きまで再現することができます。そのため視聴者側はディスプレイ上のキャラクターを見ているにも関わらず、立体感や臨場感のある配信を楽しむことが可能です。
「VTuber」の主な活動内容
主にYouTube上で活動を行うVTuberの活動は「生配信」のイメージが非常に強いと思います。ですが、VTuberとしての活動は「配信活動」以外にも存在しており、主に「動画投稿」や「Twitterでの発信活動」や「企業案件」が挙げられます。
そこで今回はVTuberが普段行っている活動内容について一つ一つ紹介します。
□ 配信活動
まずVTuber活動のメインとなる「配信活動」についてご紹介します。
VTuberの「配信活動」は、主にYouTube上で行われますが、他にも「Twitch」や「SHOWROOM」などの配信プラットフォームで活動するVTuberもいます。
また配信活動の場所は1つに限定せずに、「YouTube」をメインの活動拠点にしながら、「REALITY」や「MixChannel」などの配信プラットフォームを併用し、活動を行っているVTuberもいます。
次にVTuberがよく行なっている配信ジャンルについて紹介します。
① 雑談配信
↑にじさんじ所属の月ノ美兎さんの「雑談配信」
「雑談配信」は日常生活での出来事を共有したり、その配信でのトークテーマに沿って話を進め、視聴者と一緒にフリートークを楽しむ配信のことを指します。
視聴者はコメント欄にコメントを入力することで配信者とコミュニケーションを行うことができ、配信者はそのコメントに対して反応を行います。(※全てのコメントに対して反応を行うわけではありません)
「雑談配信」はVTuberにとっても、視聴者にとっても、双方のコミュニケーションのしやすい場になっていることから非常に人気で、多くのVTuberが行っている配信ジャンルになっています。
② ゲーム配信
↑ホロライブプロダクション所属の兎田ぺこらさんの「ゲーム(Minecraft)配信」
「ゲーム配信」はビデオゲームを配信画面上に反映して、VTuberがゲームをプレイする様子を視聴者がコメントをしながら楽しむ配信です。
よくVTuberが配信内で行っているビデオゲームの種類としては、以下などが挙げられ、他にもさまざまなジャンルのゲームが配信上で行われます。
自分の好きなゲームを見て楽しむ視聴者もいますが、VTuberがゲームを行っている最中のリアクションを楽しみにゲーム配信を視聴している方も多く、人気の配信ジャンルになっています。
③ 歌配信
↑ホロライブプロダクション所属の湊あくあさんの「歌配信」
歌配信はVTuberが配信上で自分の好きな歌や得意な歌、オリジナル楽曲を歌い、視聴者はVTuberの歌を聴きながらコメントを行って配信を楽しみます。
またVTuberの中には自分だけのオリジナル楽曲を持っている方も多く、初心者のVTuberの中では「オリジナル楽曲の制作」を目標に挙げて頑張っている方も多くおり、「歌」はVTuber業界でも注目されているコンテンツになっています。
④ 企画配信
↑にじさんじ所属のVTuber4名による「企画(大食い)配信」
VTuberが企画テーマを考えて配信を行う「企画配信」には、例えば以下のような企画が挙げれらます。
・筋トレ企画
・大食い企画
・クイズ大会
・同時視聴配信(地上波で放送されているようなアニメや映画をVTuberと視聴者が同時に視聴する配信)
・耐久配信
雑談配信や歌配信、ゲーム配信とはまた違った面白さが味わえるのが「企画配信」の醍醐味!
視聴者も参加しながら楽しめる配信もあるので、ファンの皆さんをより楽しませられるように「企画配信」を行っているVTuberさんは比較的多いです。
番外編:「耐久配信」チャンネル登録者数を伸ばしやすい長時間配信
あと●●人でチャンネル登録者数がきりのいい数字になる、配信中の同説人数を伸ばしたいなど何らかの企画や節目にぴったりな企画配信に「耐久配信」があります。設定したお題や条件を達成するまで配信をし続けるという内容です。
「登録者数〇〇人達成するまで配信を終わらない」や「お菓子を〇〇個食べるまで配信を終わらない」などの何かしらの目標を掲げて、目標を達成するまで配信を終わらないといった配信を「耐久配信」と言います。
↑ホロライブプロダクション所属の「星街すいせい」による「耐久配信」
↑にじさんじ所属の「剣持刀也」による「耐久配信」
耐久配信として長時間の配信を行うのはやる側はとても大変ですが、その分メリットもあります。
連続して行いにくい企画のため、テーマを決めてここぞというときに実施するのがポイントです。
- 長時間の配信で初見の人に見てもらえる機会が増え登録されやすくなる
- 同接人数が多くなるとYouTubeのオススメにされやすく認知を広げやすい
- すでにファンが多ければSNSの投稿から拡散や新規の方へ認知を広げられる
□ 動画投稿
↑ホロライブプロダクション所属の「星街すいせい」による「ショート動画」
VTuberの活動内容の一つである「動画投稿」は、ほとんどのVTuberが行っている活動です。
VTuberはYouTubeで活動を行うことが多いため、YouTube上に制作した動画を投稿することが多いのですが、YouTubeの機能の中にある「YouTube ショート」を上手く活用している方も多くいらっしゃいます。
※ YouTube ショートとは?
YouTube上に60秒以内の短い動画を投稿できる機能であり、TikTokとよく似ています。
動画の視聴方法は縦に「スクロール」をするだけで、視聴者も気軽に動画を楽しむことができます。また動画を制作する側としても動画の制作・投稿ハードルが低いため、「YouTube ショート」を利用する方が多くなっています。
「YouTube ショート」を上手く活用すると、チャンネル登録者を増やすとともに、普段の配信を見てくる視聴者の数も増やすことができます。実際に個人で活動している方でも、「YouTube ショート」を利用して人気を獲得した方も何人かいらっしゃいます。
@houshoumarine_hololivejp かわいい詰め詰め! #宝鐘マリン #hololive #vtuber #anime #美少女無罪♡パイレーツ #びしょパイ ♬ 美少女無罪♡パイレーツ – Houshou Marine
↑ホロライブプロダクション所属の「宝鐘マリン」による「TikTok動画」
また最近はYouTubeだけでなく、「TikTok」にも動画投稿を行っているVTuberもたくさんいます。
ホロライブプロダクションに所属する宝鐘マリンさんや湊あくあさんは、オリジナル曲がTikTok内で大バズりし、人気TikTokerに楽曲を利用されたりと、VTuber 界隈以外でも注目を浴びることになりました。
切り抜き動画
長時間の配信で盛り上がった部分や面白い部分を切り取った動画のことで、テレビ番組などのダイジェスト映像などと近いものです。
切り抜き動画の多くは、字幕や効果音を盛り込んでうまく編集されていることが多く、単体で切り抜き動画としての投稿はもちろん、ショート動画としても活用しやすいものです。普段VTuberのは配信を見ないという方へもコンテンツによって、配信の面白さを伝えられます。
VTuber自身が編集して投稿することもあれば、事務所に許可を取って特定のVTuberや事務所の配信を中心にした切り抜き専門のチャンネルを運営する方もいます。
個人勢の場合も、切り抜き動画・ショート動画の外注をして多くの人に自分の活動を知ってもらうチャンスをつくると良いですね。
□ Twitterでの発信活動
「Twitterでの発信活動」もVTuber活動の1つです。主に「ファンへの挨拶」や「配信のスケジュール」、「イベント出演の予告」などを発信するのですが、VTuberがファンとコミュニケーションができる大切な場所になっています。
🍉🌸このあと19時から🌸🍉
— さくらみこ🌸 (@sakuramiko35) October 2, 2023
//
🍊🍉🍑スイカゲーム🍑🍉🍊
目指せ3500スコア2日目
\\
ほんとうにいけるのか!?3500🍉🔥
今度こそ配信内で3000出したいにぇ゛‼
そして挑みたい、ダブルスイカ――🍉
みんな応援してにぇ、みこの沼を。
▽待機所▽https://t.co/j5jvjO3aHB pic.twitter.com/38qauzfAcE
例えば、ファンがVTuberに向けて何か伝えたい場合は、Twitterのツイートを用いることが多いです。
ファンがVTuberをイメージして作るイラスト(ファンアート)をVTuberに見てほしい場合にも、ツイートを行ってイラストをVTuberに向けて共有します。
めちゃくちゃ可愛い😳😳
— アンジュ・カトリーナ⚖ (@Ange_Katrina_) October 2, 2023
絵うま!うれし🦖⸒⸒ https://t.co/cttA0YZM21
※ ファンアートとは?
VTuberがイラストレーターに依頼をして描いてもらうイラストではなく、そのVTuberのファンが描いたVTuberをイメージして描いた二次創作イラストのこと。
またVTuberの発信活動は配信内だけでなく、Twitterでも行えることから、Twitter上で人気を獲得しているVTuberも多くいます。
個人VTuberの天羽しろっぷさんは電気代が払えないことや身バレしたことなど、自身をネタにしてTwitter上で人気を獲得しているVTuberです。
最近ではTwitter上での活躍を活かして企業のSNSコンサルをしたりと、活動の幅を広げています。
身バレしたもの一覧
— 天羽しろっぷ🧁໒꒱· ゚@電気代が払える身バレ系Vtuber (@syrupchan0) September 27, 2023
・本名
・大学
・お母さんの名前
・電話番号
・郵便番号
・性癖
・年齢
・昨日食べた夕ご飯
・体重
【 New 】84-65-92
□ 企業案件
「企業案件」は主に企業から依頼されたお仕事のことを指し、主にコラボグッズの販売や音楽・トークイベントへの出演、企業や商品のPR配信が挙げられます。
ここ最近VTuberに対して注目が高まっていることから、VTuberを起用して何か取り組みを行いたいという企業の方が多くなっています。よってVTuberとして受けられるお仕事が急増しており、企業案件で活躍をしているVTuberも多くいます。
① コラボグッズ販売
「コラボグッズ販売」は、VTuberのオリジナルグッズを制作して販売するお仕事です。個人で自身のオリジナルグッズを制作することもありますが、ほとんどの場合は企業と一緒にコラボグッズを販売することが多いです。
お仕事の内容としてはさまざまですが、商品決定やグッズのデザインをVTuberが担当する場合もあれば、すでに商品が決められている場合やデザインを企業側で用意してくれる場合もあります。
◯ ホロライブプロダクション所属「兎田ぺこら」とお菓子メーカー「株式会社不二家」のコラボ
【27日より】不二家「兎田ぺこら」コラボ、ミルキー缶など発売https://t.co/3z1VxLK3eU
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 21, 2023
商品ラインナップは「ミルキー缶」「ミルキーチョコレート」「ミルキークッキー」のほか、「Peko chan House ペコちゃんのおうち」でのコラボ装飾や、一部店舗での「B2タペストリー」販売も行う。 pic.twitter.com/Cj9bExwmaH
VTuberの「兎田ぺこら」と株式会社不二家のキャラクター「ペコちゃん」のコラボ商品が登場し、コンビニなどで店頭販売されました。
◯ VTuber事務所「にじさんじ」とお菓子メーカー「株式会社ロッテ」のコラボ
【クランキーコラボ開始決定!】#クランキーにじさんじデザイン と#クランキーポップジョイにじさんじデザイン が、1/31(火)に発売!
— にじさんじ公式🌈🕒 (@nijisanji_app) January 23, 2023
直筆複製メッセージ&限定ボイスをゲットできるクランキー、描きおろしデザインのポップジョイをぜひチェック!
詳しい情報は後日@lotte_koibitoから!#PR pic.twitter.com/djYNBrQlkD
VTuber事務所の「にじさんじ」とお菓子メーカー「株式会社ロッテ」から販売されている「クランキー」のコラボ商品が登場し、コンビニなどで店頭販売されました。
これらの案件はVTuberを起用した商品PRも兼ねており、コラボグッズを制作することでVTuberファンに向けた商品の宣伝を実施していることがわかります。
② PR案件
「PR案件」は企業が販売している商品やサービスを、生配信やSNSでPRするお仕事になります。
PRする商品やサービスは、食品やゲーム・コンピュータ周辺機器などさまざまです。
例えば、人気VTuberの「壱百満天原サロメ」さんが「株式会社ヤクルト本社」の商品「ソフール」を配信内でPRしており、また配信外でも地上波のCMに出演したりしています。
こちらは地上波CMへの出演になってきますが、他にもYouTubeやTwitterなどのSNS上でVTuberたちが商品のPRを行っていることが多くなっています。
◯ 「ベースフード株式会社」が販売する「BASE BREAD」のPR案件
VTuberが「ベースフード株式会社」から販売される「BASE BREAD」のPRを行っています。
YouTubeだけでなくTwitterでの宣伝も多く、Twitter上では実際に「BASE BREAD」を食べている様子を写真でアップしている方もいます。
◯「Huel Limited.」が販売する完全栄養食「Huel」のPR案件
最近ですと「Huel Limited.」が取り扱う完全栄養食「Huel」のPR配信をたくさんのVTuberが行ったことから、VTuber業界内で「Huel」が浸透しました。
このように多くのVTuberに商品をPRしてもらうことで会社や商品の知名度向上に繋げている企業も多く見受けられます。
「H2O」が販売している女性向けシャンプーの「ululis(ウルリス)」を、大手VTuber事務所「にじさんじ」に所属するVTuber3名が生配信で商品PRを行い、生配信後10分以内に限定セットが1200個も売り上げて世間を騒がせました。
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— ululis (@ululis_pr) March 19, 2023
にじさんじ🌈🕒× ululis💧
本日20:00~コラボライブ決定🎉
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3人の推しululisを紹介しちゃいます!
最後には嬉しいお知らせがあるかも…💜✨
▼配信はこちらからhttps://t.co/odnWFyAkjA#にじウルリス #ウルリス #にじさんじ pic.twitter.com/W7ochHdzaS
このように生配信でVTuberたちが商品PRを行なって商品の販促を行う「ライブコマース」の案件も増えてきています。
例えば「バーチャル物産展」と呼ばれる当社のイベントでは、VTuberが売り子を務めて地方の商品を「食レポ」で紹介する形でライブコマースが実施されており、業界内では有名な企業案件の1つになっています。
#バーチャル物産展 🎉
— バーチャル物産展 【公式】 (@Virtual_Exhib) October 3, 2023
10月8日(日)開催予定の『穫れ頃!秋の味覚祭り』のキービジュアルを公開❗️
出演人数総勢25名の大型物産展イベントに是非お越しください✨https://t.co/Mma33alVu4 pic.twitter.com/3XMskanNKz
③ イベント出演(トーク・音楽イベントなど)
「イベント出演」は企業が主催するVTuberイベントに出演するお仕事です。
イベントの種類としては、主にトークイベントや音楽イベントになり、音楽イベントはVTuberが歌を歌ったり、踊ったりしてステージ上でパフォーマンスを行います。
(トークイベントはファンの方とお喋りをするイベントで、1対1の形で行うものもあれば、1対複数人で行うものもあります)
◯ ホロライブプロダクション主催の音楽イベントの例
例えば、ホロライブプロダクション主催の音楽イベントでは、ホロライブプロダクションに所属するVTuberがイベントに出演し、オンライン空間上でライブを開催しました。
◯ 株式会社ドワンゴ主催の「VTuber Fes Japan」の例
株式会社ドワンゴ主催の「VTuber Fes Japan」では、様々な事務所に所属するVTuberが出演し、オフラインでイベントが開催されました。
このようにVTuberのイベントは、VTuberのバーチャル世界を生かしてオンラインで開催されたり、現地での盛り上がりを肌で感じれるようにオフラインで開催されることもあります。基本的にオンラインでもオフラインでもVTuberはバーチャルの姿でイベントに出演します。
企業とVTuberのコラボ事例をご紹介!
VTuberの活動の1つである「企業案件」ですが、現在業界が盛り上がりを見せる中で企業とVTuberがコラボを行うことによって社会に大きな影響をもたらしています。
ここでは企業とVTuberがコラボを行なった事例をご紹介させていただきます。
① 志摩スペイン村と周央さんごのコラボ事例
\\みなさま〜(重大発表)‼️//
— 志摩スペイン村【公式】 (@SSV__official) December 27, 2022
周央サンゴ × 志摩スペイン村
コラボイベント開催決定🎉🎉🎉
期間中、ンゴちゃんが志摩スペイン村バーチャルアンバサダーに就任💞🦩
▼特設サイトhttps://t.co/L7ovByM6de#志摩スペインゴ村 pic.twitter.com/AMgVE0sekn
三重県にあるテーマパーク「志摩スペイン村」とにじさんじ所属の「周央さんご」がコラボを実施し、「志摩スペイン村」のPRを実施しました。
コラボ期間中はスタンプラリーが実施されたり、レストランやカフェではコラボメニューが販売されました。また近鉄とコラボが実施され、「志摩スペイン村」一体が周央さんごで彩られました。
近年来場者数の伸び悩みを課題としていた「志摩スペイン村」ですが、周央さんごとのコラボ初日の来場者数は7000人と前年同日の来場者数3000人に比べて2.3倍を叩き出し、パーク内で販売しているチュロスは1000本と前年の25倍の本数(前年同日40本)を売り上げ、チュロスの販売数が過去最多となりました。
② 埼玉県と春日部つくしのコラボ事例
改めまして、今年度も埼玉バーチャル観光大使を務めます春日部つくしと申します!
— 埼玉バーチャル観光大使 (@saitama_vtuber) April 14, 2023
今年も埼玉の魅力をたくさんご紹介していきますので、どうぞよろしくお願いいたしますわ!🌟#埼玉バーチャル観光大使 #春日部つくし pic.twitter.com/gxkwcWOHdK
2021年12月に埼玉県のバーチャル観光大使として任命された「春日部つくし」ですが、任命当初は任期は1年間となっていました。あまりの人気の高さに現在もなお「バーチャル観光大使」を務めています。
埼玉の観光情報を伝えるYouTubeチャンネル「ちょこたび埼玉」に春日部つくしが出演すると、チャンネル登録者数は1年半で15倍の9300人余りに急増。生配信で商品を紹介すると、その商品を販売している物販サイトのアクセス数が約2倍ほど増加したりと、埼玉県のバーチャル観光大使として活動が大きな影響を与えています。
また他にも春日部つくしがガイドを務めるツアーイベントでは、販売開始から約1時間半でチケットが完売しました。
③ ヘアケアブランド「ウルリス」とにじさんじのコラボ事例
ヘアブランドの「ウルリス」が新商品「ululis kirameki(キラメキ)」のPRとして、国内の大手事務所の一つである「にじさんじ」に所属する不破湊さん、椎名唯華さん、叶さんの3名を起用して商品PRの生配信を実施しました。
当日の生配信ではブランドの紹介や商品に関するクイズコーナーを設けたりして、「ululis kirameki(キラメキ)」の商品を知ってもらうことを目的に実施され、当日は約1万8000人の視聴者が生配信に訪れました。
コラボを記念してVTuber3名のイメージカラーに合わせた限定セットを3種類販売すると、生配信中盤で600セットが完売。Twitter上でも「#にじウルリス」がトレンド入りを果たし、視聴者によるたくさんのツイートが投稿されました。
国内で有名なVTuber4名を紹介!
業界内で有名なVTuberはたくさん存在するのですが、その中でも今回は今話題性が高いVTuberをピックアップして紹介させていただきます。
ここに出てくるVTuberさんはとても有名な方なので、しっかりと覚えておくことをおすすめします!!!もしVTuberの配信を見てみたいと思っている方がいらっしゃったら、ぜひ配信へ遊びに行ってみると良いでしょう。
ヨーグルトCMでお馴染み!壱百満天原サロメ
「壱百満天原(ひゃくまんてんばら)サロメ」さんは、大手VTuber事務所である「にじさんじ」に所属するVTuberで、現在国内でとても人気の高いVTuberの1人です。
その理由の一つが、2022年5月24日にデビューした彼女は、たったの14日間でYouTubeチャンネル登録者数100万人を突破。この記録はVTuberで過去最速だと言われています。ジャニーズ事務所の二宮和也や、女優の本田翼がYouTubeチャンネルを開設して100万人を突破した日数よりも短い期間で達成したことから、Yahooニュースでも取り上げられました。
また最近の活躍としては「日清食品」の「日清完全メシ」のCMに出演したり、「ヤクルト本社」の「ソフール」のCM出演したりと、VTuber業界以外でもたくさん活躍しています。
普段は雑談配信をメインとしており、非常に高いトーク力や親しまれやすいキャラクター性、個性的なお嬢様口調から高い人気を得ています。
ドレスを着ていたり、髪の毛が巻き髪だったり、口調がお嬢様口調だったりすることから、「お嬢様キャラクター」と勘違いされがちですが、設定上は「お嬢様に憧れる一般人」とされています。本人が「オタク文化」に精通してたり、話題の引き出しを多く持っていることから、VTuberに興味がなくても話に入っていくことができるのが配信の魅力です。
男性VTuberで人気はトップクラス!葛葉
「葛葉(くずは)」さんは大手VTuber事務所「にじさんじ」に所属しており、男性VTuberとして国内で女性人気が高いVTuberの1人です。
ゲーム配信をメインとして配信活動を行っており、その語彙力の高さやワードセンス、独特の言葉使いや高いトーク力から人気を獲得し、2021年9月2日には男性VTuber及び、にじさんじ所属VTuberとして初めてYouTubeチャンネル登録者数100万人を突破しました。
またアーティスト活動にも力を入れており、2021年9月には初のオリジナル曲「コントレイル」を発売。Billboard JAPANの「Billboard Japan Download Songs」で総合1位を獲得しました。他にも、国内の音楽サイトで12冠を達成したりアーティストとしても人気の高いVTuberです。
また2019年の国内スーパーチャットランキングで2位、2020年の国内VTuberのスーパーチャットランキングで10位、2021年の世界VTuberのランキングで11位にランクインしており、人気の高さは国内トップクラスであることがわかります。
ゲームの上手さも評価されており、2022年2月には吉本興業が主催した、2021年最も旬かつ活躍したストリーマーを表彰する「GAME STREAMER AWARD 2021」では「ストリーマーアワード」を受賞しました。
「THE FIRST TAKE」にも出演!星街すいせい
「星街(ほしまち)すいせい」さんは大手VTuber事務所「ホロライブプロダクション」に所属するVTuberであり、業界内ではもちろんのこと業界外でも活躍をしているVTuberです。
「すいちゃん」の愛称で親しまれている星街すいせいですが、「永遠の18歳の高校生アイドルVTuber」として高い歌唱力と愛らしいキャラクターを武器に国内で人気を得ています。VTuberとしては主に歌動画の投稿やゲーム配信などの配信活動を行なっていますが、「日本武道館でのライブ開催」を目標としてアーティスト活動にもかなり力を入れています。
2021年には初のワンマンライブである「Hoshimachi Suisei 1st Solo Live “STELLAR into the GALAXY” Supported By Bushiroad」を豊洲PITで開催し、2023年1月には2回目のワンマンライブである「Hoshimachi Suisei 2nd Solo Live “Shout in Crisis”」を開催。どちらも大盛況のイベントとなりました。
また2023年1月にはYouTube上で人気のチャンネルである「THE FIRST TAKE」で自身のオリジナル楽曲である「みちづれ」と「Stellar Stellar」を歌唱し、「Stellar Stellar」のプレミア公開時には同時視聴者数が同チャンネル史上最大となる約15万9500人を記録しました。
他にも日本テレビ系音楽の祭典「THE MUSIC DAY」に出演し、地上波で生歌を披露して話題になりました。
ちょっと大人なお姉さんVTuber!宝鐘マリン
「宝鐘(ほうしょう)マリン」さんは大手VTuber事務所「ホロライブプロダクション」に所属しており、主にゲーム実況をメインに配信活動を行う国内でも人気の高い女性VTuberの1人です。「宝鐘海賊団の船長」として活動を行っており、「船長」という愛称でVTuberファンから親しまれています。
イラスト制作が得意なことから「イラスト配信」を行ったり、Twitter上で自身で制作したイラストを投稿しています。また歌活動にも力を入れており、オリジナル曲「美少女無罪♡パイレーツ」はTikTokerにて大バズりしました。
面白いオタクトークとセクシーなお姉さんキャラで男性ファンを魅了し、YouTubeチャンネル登録者数250万人を突破し、2023年3月には同じく「ホロライブプロダクション」に所属する「白銀ノエル」とともに初の写真集を発売しました。
有名なVTuber事務所を紹介!
次に国内最大手のVTuber事務所を2社紹介します。
どちらも国内ではかなり有名かつ国外にも進出している事務所であり、VTuberを知る上でぜひ覚えておきたい事務所になってきます。
両者の事務所はどんな特徴があるのか、またどんなVTuberが所属し、事務所的にどのような活躍をしているのか、ここではご紹介させていただきます。
個性豊かな人気VTuberが多数在籍!にじさんじ
「ANYCOLOR株式会社」が運営を行う「にじさんじ」は国内大手VTuber事務所の1つであり、所属する人気VTuberは先ほど紹介をした「壱百満天原サロメ」や「葛葉」の他にも、「叶」や「月ノ美兎」、「星川サラ」などが挙げられます。
事務所が高いプロデュース力を持っていることから、「にじさんじ」に所属するVTuberはインフルエンサー並みの影響力を持っている方が多いです。また事務所を箱推し(事務所に所属するVTuber全員を応援している)するファンも多く、事務所全体の人気の高さが伺えます。
海外進出も行っており、国外では「にじさんじ」の中にある「NIJISANJI EN」と呼ばれるグループの人気が高く、2022年の年間スパチャ世界ランキング3位の「Vox Akuma」や10位の「Luca Kaneshiro」も「NIJISANJI EN」に所属しています。
また過去のVTuber業界では3Dモデルを使用したキャラクターが主流でしたが、にじさんじ所属のVTuberが2Dモデルで登場して以来、2DモデルのVTuberが増加していきました。「にじさんじ」は「VTuber業界に一石を投じた」とも言われています。
海外で大注目されるVTuber事務所!ホロライブプロダクション
「カバー株式会社」が運営を行うVTber事務所である「ホロライブプロダクション」ですが、にじさんじと同じく国内大手VTuber事務所です。所属するVTuberは先ほど紹介をした「星街すいせい」や「宝鐘マリン」の他にも、「兎田ぺこら」や「白上フブキ」、「戌神ころね」などが挙げられます。
「ホロライブプロダクション」はアイドル路線の強いVTuberが多く所属しており、事務所内に数々の女性グループや男性限定のグループ「ホロスターズ」が存在しています。
ホロライブプロダクションは国内外問わず人気の高い事務所であり、国内で活躍するVTuberが積極的に海外に進出。2022年の年間スパチャ世界ランキング5位と6位は「ホロライブプロダクション」に所属するVTuber2名が占めています。
事務所主催でイベントを多く開催しており、特に3D技術を用いた音楽ライブはかなり人気が高いイベント。
また「ホロライブプロダクション」に所属する「さくらみこ」、「がうる・ぐら」、「森カリオペ」が「東京観光大使」に任命されたり、有名な企業とタイアップ企画を実施したりと業界外でも活躍をしているVTube事務所になっています。
VTuber業界データから”盛り上がり”を読み解く!
ここまで多くの事例やVTuberを紹介する中で、VTuberが生み出す経済効果、市場・業界の盛り上がりは目覚ましいものがあります。近頃地上波でもテレビニュースでVTuberが取り上げられたり、テレビ番組やテレビCMにVTuberが出演したり、街中の看板になっていたりと、日常生活でもVTuberを見ることが多くなってきました。
VTuberは5年前のキズナアイのデビューから歴史が始まりますが、あの時はとても遠く感じた「VTuber」の世界がだんだん現実の世界に近づいてきています。しかし、VTuber業界が盛り上がっているのは知っていても、どのくらい盛り上がっているのかなかなか理解している方は少ないはず。
ここではVTuber業界についての理解をより深めるために、公開されているデータやこれまでの歴史を見ながら「VTuber業界」について解説します。
「VTuber」の経済効果について解説
VTuberのメインの活動である「配信活動」は、定期的にYouTubeなどのプラットフォームで生配信を行い、ファンの方とコミュニケーションを行うといった活動になっています。
特にYouTube上で生配信を行っているVTuberが多いのですが、YouTube上には配信の視聴者が利用できる機能として「スパチャ(スーパーチャット)」と呼ばれる投げ銭の機能があります。この「スパチャ」の総額による国内ランキング(2022年)は、たくさんのVTuberが上位にランクインしており、その年は8名のVTuberがトップ10にランクインする結果となりました。
またこの年のスパチャ世界ランキング3位のVTuber「Vox Akuma」は、1年間で162,435,144円の額を投げ銭されており、「VTuber」を起点として大きく経済が回ったことがわかります。
VTuber業界全体での経済効果としては、矢野経済研究所の調査によると、VTuber市場は2022年度には520億円まで拡大(前年度比167.7%)し、2023年度には800億円(前年度比153.8%)に達すると予測されており、VTuber市場はまだまだ成長し続ける言われています。
この「800億円」という数字は、同じオタク・サブカルチャー文化である「同人誌」や「トレーディングカードゲーム」と同規模になっており、まだ5年ほどしか経っていない業界にも関わらず、経済的にかなり大きなインパクトを残していることがわかります。
2022年度の内訳としては、グッズが267億円(構成比51.3%)、ライブストリーミングが135億円(同26.0%)、B2Bが78億円(同15.0%)、イベントが40億円(同7.7%)となっており、VTuber活動のメインとなる「ライブストリーミング(配信活動)」ではなく、「グッズ」の割合が最も大きい数字となりました。
「VTuber」の人口の推移
毎月多くのVTuberがデビューを行いますが、株式会社ユーザーローカルがVTuberの人口を調査したところ、2022年11月末の時点で20000人を突破したと発表しています。
ここ5年の間でVTuber人口は20倍も増加しており、業界の盛り上がりと共にVTuberの人口も増え続けていくことが予測できます。
<VTuber人口の推移>
- 2018年3月19日:1,000人
- 2018年4月27日:2,000人
- 2018年5月28日:3,000人
- 2018年7月10日:4,000人
- 2018年9月12日:5,000人
- 2018年12月19日:6,000人
- 2019年2月21日:7,000人
- 2019年5月6日:8,000人
- 2019年9月5日:9,000人
- 2020年1月15日:10,000人
- 2020年5月24日:11,000人
- 2020年8月17日:12,000人
- 2020年11月10日:13,000人
- 2021年10月19日:16,000人
- 2022年11月28日:20,000人
VTuberの認知度とファン層について
2018年から始まったと言われているVTuber業界ですが、株式会社CyberVが2018年8月に発表したデータより、すでに2018年時点で10代の男性の7割が「VTuber」を認知している状況でした。これは2018年にデビューした元祖VTuber「キズナアイ」の活躍が大きく影響していることが考えられます。
性別による「VTuber」の認知度の差としては男性が50%以上にも関わらず、女性からの認知度30%とは男性よりも低い結果となりました。これは男性VTuberと比べて女性VTuberの人口が多く、男性は女性タレントを、女性は男性タレントに注目し、また異性のタレントを好む傾向があることから、このようなデータになっているのではないかと考えられます。
また人気VTuber事務所である「にじさんじ」の運営元「ANYCOLOR株式会社」から公表されているデータ(決算説明資料)より、近年のVTuberファンの性別や年齢層を推測してみると、にじさんじ所属VTuberの視聴者の性別は全体のうち60%を男性が占め、34歳以下が全体の約81%を占めていることから、現在は男女比に大きな差はなく、34歳以下の若者を中心として人気が集めていることがわかります。
(※さらに詳しく知りたい方は「にじさんじ」の運営元「ANYCOLOR株式会社」やホロライブプロダクションの運営元「カバー株式会社」の決算説明資料をぜひご覧ください!)
VTuber業界の歴史について
VTuberが誕生した時期は正式には発表されていませんが、2016年から始まったと言われています。よって、VTuber業界は誕生してから6年ほどしか経っておらず、意外にも歴史の浅い業界になっています。
ただこの6年はかなり密度の濃い数年間であり、ここには書き切れないほどさまざまな出来事がありました。
今回はVTuber業界の歴史についてみなさんに理解していただけるようにわかりやすく簡単に解説をしていきます。
「キズナアイ」のデビューから「AITuber」の誕生まで
〜VTuber業界の大きな出来事〜
◇ 2016年:世界初バーチャルYouTuber「キズナアイ」のデビュー
◇ 2017年:「VTuber四天王」がデビュー
◇ 2018年:「にじさんじ」「ホロライブプロダクション」設立、
「バーチャルYouTuber/VTuber」が「ネット流行語大賞2018」で1位を獲得
◇ 2019年:「にじさんじ」と「ホロライブプロダクション」が海外に進出
◇ 2022年:「にじさんじ」を運営する「ANYCOLOR株式会社」が上場
◇ 2023年:「ホロライブプロダクション」を運営する「カバー株式会社」が上場
VTuberの歴史は、2016年の世界初バーチャルYouTuber「キズナアイ」のデビューから始まったと言われています。
今や海外でも人気の高いVTuberである「キズナアイ」は、積極的に動画投稿を行い活動を行う中で動画が字幕翻訳されたことから、海外での人気が高まったと言われています。
この「キズナアイ」の活躍とともにVTuber業界は急速に成長し、2017年には「VTuber四天王」と呼ばれる「輝夜月」、「電脳少女シロ」、「ミライアカリ」、「バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん」がVTuberとしてデビューしました。
2018年には国内最大手VTuber事務所である「にじさんじ」と「ホロライブプロダクション」が設立され、各事務所からデビューしたVTuberが高い人気を獲得。同年 に「バーチャルYouTuber/VTuber」が「ネット流行語大賞2018」で1位を獲得し、さらに「VTuber」という言葉がVTuber業界だけではなく世の中に浸透していきました。
2019年には「にじさんじ」と「ホロライブプロダクション」が海外に進出し、2022年には「にじさんじ」を運営する「ANYCOLOR株式会社」が、2023年「ホロライブプロダクション」を運営する「カバー株式会社」が上場しました。
近年は3D技術を用いて配信を行うVTuberが増えてきており、さらに最新の技術であるAI技術を用いて配信を行う「AI VTuber」が誕生したりと、新しい形で配信活動を行うVTuberが増えてきています。
まだまだ勢いが止まらないVTuber業界!
今回は「VTuber」の基本的な情報をしっかりと解説させていただきました。かなりボリュームのある記事だったので途中で断念しそうになった方もいらっしゃるかもしれません。
ただこちらの記事に書かれていることを知っておくことで、VTuberについて詳しくなれるとともに、もっと「VTuber」が面白く楽しいエンタメであることを感じられると思います。
VTuberの配信を見たことがないという方は、まずはこの記事で紹介したVTuberの配信もしくは切り抜き動画を見てみてください。