「VTuberが好きだから、VTuber事務所で働いてみたい!」
「VTuberをサポートする仕事をしてみたい!」
そう思う人は増えているのではないでしょうか。
VTuber業界は、まだ業界として2025年12月で10年目に入ったばかり。他の業界と比較しても、まだまだ歴史が浅いです。なので、いざ仕事を探しても、あまり聞かない職種が多かったり、怪しく見えたりするかもしれません。
この記事では、VTuber業界で多くの事務所やVTuber向けサービス運営企業と連携している株式会社uyetが、VTuber業界の仕事や働く環境を解説します。
現在募集中の求人も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
VTuber業界を知ろう!業界で活躍する主な会社とジャンル分類
VTuber業界の会社は、いくつかに分類することが可能です。まずは業界にどういった会社があるのか見ていきましょう。
1.VTuber事務所
VTuber事務所は、所属VTuberがVTuber活動を行う中で活動のサポートをするのが主な役割です。
所属タレントの配信やSNSでの活動をサポートしたり、VTuberを起用してプロモーションを行いたい企業やイベント会社などから所属タレントにオファーがかかった際にタレントと企業の間に入って調整を行ったりします。
また、所属タレントのマネジメントや所属希望者への対応やオーディション面接を行ったり、事務所として広報・PRを行う上での宣伝活動やイベント企画も考案して実施したりします。
数年前はVTuber業界の企業となると新興のスタートアップが多かったですが、2025年現在は上場企業が2社存在したり、他業界の大手企業が新規事業としてVTuber事務所を立ち上げるなど、事務所の運営企業の顔ぶれも大きく変化しています。
◇ANYCOLOR株式会社
VTuber事務所「にじさんじ」を運営する会社。2022年6月にVTuber業界で初めて東京証券取引所グロース市場に上場し、23年6月には東京証券取引所プライム市場に市場変更するなど業界を牽引する企業。
◇カバー株式会社
VTuber事務所「ホロライブプロダクション」を運営する会社。2016年に創業し、2023年3月に東京証券取引所グロース市場に上場した。上場後も右肩上がりで成長を続けており、ANYCOLOR株式会社と並んで業界を牽引する企業。
◇株式会社Brave group
「ぶいすぽっ!」などのVTuber事務所を運営する会社。2017年10月創業のVTuberプロダクション運営の企業。従業員434名と業界でもかなり規模が大きく、積極的にM&AでVTuberプロダクションをグループインさせるなど経営戦略面でも一目を置かれる企業。
2.VTuber向けサービス開発会社
現在、VTuberが活動するうえで必要なツールやVTuberファン向けのツールを開発運営する企業も増えています。
こうした会社はサービスを開発・改良を担当するエンジニアとサービスの営業を行う営業担当で構成されていることが多いです。
◇GMOペパボ株式会社
2024年に配信画面デザインサービス「Alive Studio」の提供を開始したGMOインターネットグループの子会社。
◇株式会社Blankr
VTuber向けファンクラブサービス「ライドリ」を運営する企業。2024年8月に累計1.5億円を資金調達するなど拡大に向け、積極的な挑戦を続けている企業。
3.クリエイティブ制作会社
VTuber活動を行う上で、サムネイルやイラスト、動画の制作は必要不可欠です。
VTuber自身が制作を一通り全て行うこともありますが、外部の制作会社や外部のクリエイターに制作を依頼することもあります。
そういった依頼を受ける企業がクリエイティブ制作会社であり、依頼者とクリエイターを仲介する役目をします。
4.広告代理店
VTuberを活用して自社の商品を販売したい、認知を獲得したい、PRイベントを開催したいという企業・自治体は年々増えています。
そういった企業、自治体の企画づくり、タレントのキャスティングや運営などを行うのが広告代理店のお仕事です。
◇株式会社ClaN Entertainment
日テレ初の企業であり、VTuberに関するイベントやプロモーションなどを企画・運営している会社。
▼株式会社ClaN Entertainment公式サイト
https://clan-entertainment.com/
◇株式会社any style
他業界の企業と手を取りながら、VTuberに関するイベントやプロモーションなどを企画・運営している会社。
5.VTuber事業開発会社
VTuber業界内外問わず、新しくVTuberに関わる事業の立ち上げを行う際にコンサルティングを行なったり、様々な支援を行う会社のことを指します。
VTuberが持つ強みを活かして別業界のアセットを活用しながら、日本の社会問題やその業界の課題を解決するために新規事業を企画して形にしていきます。
◇株式会社uyet
「バーチャル物産展」や「まちスパチャプロジェクト」などの自社サービスを展開しながら、VTuber / IPの総合商社をテーマに「VTuber×事業開発・支援」を行っている企業。
VTuberに関わる仕事で必要な資格 / スキル
結論から話すと、VTuber業界に関わる上で必ず必要な資格はありません。
もちろん専門職となるとクリエイティブスキルや機材を操作するスキルなど専門性を問われる仕事が発生しますが、業界内で働くを目標とした場合、専門職でなければスキル・経験なしでも業界で働くことができることが多いです。
ただし、会社ごとにスキルや資格が必要なときもありますので、その会社で絶対に働きたいという強い気持ちがある場合は、スキルや資格を磨くことに専念しましょう。
そんな中でVTuberに関わる企業で働くとなった場合に必要なものは、「チャレンジ精神」と「情報のインプット力」です。
VTuber業界はまだ新しい業界であり、誰もやったことがないことに挑戦する機会に遭遇することが多いです。よって、しっかりとしたオペレーション化がされていない業務や上司に1から教えてもらうことが難しい業務も発生します。
そんな中で自分で情報をインプットして新しいことに対して果敢に挑むことが重要になってきますので、この2点は業界で働く上で必要なポイントになってくるでしょう。
VTuberに関わるお仕事に必要な学歴
VTuber業界だからといって、学歴が絶対に高くないといけないということはありません。
会社によっては学歴が高いと面接の評価が一部高くなることはあるかもしれませんが、専門職は特にスキルや実績の方が重視されるため、学歴よりもスキルや実績の方が重要になってきます。
特に新卒の場合はその方の将来性に期待していることが多いため、ちゃんとコミュニケーションが取れるか、人が話したことに対してちゃんと理解する力があるかの方が大事になってきます。
「未経験」でVTuberに関わる仕事に転職するには?
未経験からVTuber業界の会社に転職することは可能です。
VTuber業界ではエンジニアやクリエイターなどの技術職や専門職もありますが、営業や経理、広報など一般職のお仕事もたくさん存在します。 よって、転職を行う際に前職での経験を活かして働くことが可能です。
VTuber業界を未経験として転職活動で受ける際は、自身がこれまでのキャリアで積み上げてきた経験や培ったスキル、自信の強みをどうその会社で活かすかを簡潔にアピールできると良いでしょう。
新卒でVTuber業界で働くには「長期インターン」がオススメ
VTuber業界の求人を見ると、新卒でも募集は存在します。
ただし、大量採用をしている会社はほとんど存在しないため、数少ない採用数を多くの応募者で奪い合うことになります。
中には長期インターンを募集している企業も存在しているので、就職したい企業がある場合は学生の頃から働くのがおすすめ。
採用する側もその仕事や業界に慣れた方を採用したいと思っているため、インターン経由からの正規雇用を狙っても良いかもしれません。
これから就職しても大丈夫?VTuber業界の業界規模予測

VTuber市場の市場希望の推移は、日本国内で矢野経済研究所のレポートによると2023年度:約800億円、2024年度:1050億円と発表されています。トレーディングカードゲーム(TCG)市場が約800億円程度であるため、VTuber市場はそれと同じか越す規模と言われています。
さらに、VTuberのコンテンツ視聴時間はまだまだ伸び続けており、小学生がなりたいランキング4位に「VTuber」が入るなどまだまだ成長していくことが見込まれています。VTuber業界もここから拡大していくことで、募集される仕事が増えていく可能性が高いです。

VTuber業界の企画/コンテンツ職
VTuberに関わる仕事の一つに、コンテンツ制作に関連するお仕事があります。今回はVTuber事務所にスポットライトを当てて企画・コンテンツ職の種類についてご紹介します。
VTuber事務所が所属するVTuberのファンを増やしていく上で、コンテンツを企画し制作したり、ファンをもっと喜ばせるためにイベントを行ったりするなど、VTuberとファンの接点を魅力的なものにする仕事です。
プロデューサー
主な肩書き
IPプロデューサー、事務所プロデューサー
主にやること
VTuber事務所が持つビジョンやコンセプト、ブランドに沿って、どういったコンテンツをアウトプットしていくべきか考えて形にする責任を担うポジションです。
事務所の公式YouTubeチャンネルや各タレントの公式YouTubeチャンネルの運用や事務所主催のイベント・企画など、その事務所やVTuberに紐づくコンテンツ制作の全責任を担います。
ディレクター
主な肩書き
制作進行、ディレクター
主にやること
プロデューサーが描いたコンテンツを形にしていくところの責任を担うポジションです。
イベントや企画、クリエイティブ、動画コンテンツなど、世に出す上でアウトプットを行う上で、クリエイターなど多くのステークホルダーを巻き込み形でものづくりを行います。
番組・動画制作
主な肩書き
番組プロデューサー、シナリオライター
主にやること
番組の企画立案や制作進行、予算/KPI管理など、VTuber事務所が放送番組や動画を作っていく過程で必要な仕事を担当するポジションです。
プロデューサーと連携して、コンテンツを形にしていきます。
VTuber業界のビジネス職
VTuberコンテンツをユーザーとして見る場合は見えづらい部分ですが、VTuber事務所がファンの人に喜んでもらうためにはビジネスとして長期的に継続できるようにしていくことが非常に重要です。
ここからは、VTuber事務所のビジネスサイドのお仕事を紹介していきます。
ビジネスプロデューサー
VTuber事務所としてどうやって収益を稼いで行くか、そのためにどういったコンセプトで何をやっていくかを考える仕事です。
事務所プロデューサーやプロジェクトマネージャーと連携して、事業のビジネスモデルを描いていきます。
プロジェクトマネージャー
VTuber事務所では様々なプロジェクトが進行しており、それらのプロジェクトの進行を担当するのがプロジェクトマネージャーの仕事です。
新規所属者募集のオーディションやライブイベント、記念日配信など、重要なイベントや企画を形にしていくうえで、社内外の人と連携してスケジュール通りに準備が進んでいくように進行管理を行なっていきます。
マーチャンダイザー
VTuberのグッズ販売を担うお仕事です。
グッズ販売を行う上でまず何のグッズをつくるのか、どこの会社にデザインやグッズの制作を依頼するかなど、タレントのイメージを汲み取りながらファンの気持ちを理解してグッズを制作します。
プランナー
VTuberのイベントや企画を行う際に、専門知識を活かしながら企画づくりを行う仕事です。
営業
外部の企業との商談に出るのがメインのお仕事で、外部の企業とコミュニケーションを取ってやり取りを行う役目です。
外部の企業に自社サービスの売り込みを行なったり、他社から営業が来た際にフロント担当として打ち合わせに参加します。
マネージャー
VTuberが活動していくうえで、必要なことをトータルでサポートする仕事です。
タレントのスケジュール管理やロケやイベントへの同行など、タレントが気持ちよく活動できるように一番近くでサポートします。
VTuber業界のクリエイティブ職
デザイナー
主な肩書き
グラフィックデザイナー、グッズデザイナー
主にやること
VTuber活動はクリエイティブが必須となる活動です。よって、日頃からクリエイティブのデザインを行うことが必要です。
VTuberのキービジュアルやグッズ、サムネイルなどの制作が発生してきます。
イラストレーター
VTuber業界では、ライブイベントの開催や記念日など大きなイベントが開催されるとなると、新しくイラストを作ることが多いです。
そのイラストを制作担当するのがイラストレーターのお仕事であり、企画やイベント、担当者の要望を加味しながらイラストを制作していきます。
モデラー
VTuberは2Dまたは3Dのモデルを使って活動しています。
これからのモデルを制作するのがモデラーの仕事です。VTuberモデルの制作を担う専門企業が出るなど、モデラーはVTuber数の増加に伴って、需要が増えている仕事です。
VTuber業界のバックオフィス職
経営企画
会社が¥どこを目指していくかのゴール設定に始まり、目標を達成できるように事業計画を策定し、その計画と実際の数値に乖離がないか、乖離がある場合は各事業部と連携して乖離を埋めていくのが経営企画の主な仕事です。
時には、M&Aで他社のVTuber事務所を買収するなどダイナミックな動きを取っていくケースもあります。
採用・人事
VTuber事務所を運営するには、専門性が高いスタッフの力が必要だったり、人的リソースも多く必要だったりします。
よって、理想を実現していく上で適切なスタッフを採用し、チームに迎え入れて活躍してもらう環境を整えるのが人事の仕事です。
経理
VTuber事業を行う上で、発生する売上・経費を管理して支払いや資金管理などを行うのが経理の仕事です。
VTuberに関わるお仕事の働く環境について
VTuberに関わる企業で働く場合、どういった環境で働くことになるのか、労働時間や給料はどういった感じなのか、なかなかイメージしづらいかもしれません。
そういった方に向けて労働時間や給料などの労働条件・環境をまとめてご紹介します。
VTuber業界の労働時間について
もしかしたら、この記事を読んでいる方は「VTuberは深夜に配信していることもあるため、労働時間が長いのでは?」とお考えの方がいるかもしれませんが、日中に業務が終わることがほとんどです。
緊急のトラブル対応や夜にイベントを開催する場合もあるので夜遅くや休日にお仕事することもありますが、毎日トラブルやイベントが発生するわけではないため、毎日深夜まで残業ということは基本的にありません。
タレントマネージャーはタレントのスケジュールに合わせて打ち合わせなどを実施するので夜に打ち合わせを実施することもありますが、フレックスタイム制で働いている方も多いです。
(※働き方については、企業や配属先、お仕事内容によって異なります)
VTuber業界の給料について
VTuber業界全体の平均年収は公開されていません。
最新の有価証券報告書によると、上場しているカバー株式会社の平均年収は610万円、ANYCOLOR株式会社の平均年収は496万円とされており、他の業界と同じような給与水準であることがわかります。
まだまだ事業が成長する見込みが高いVTuber業界は、平均年収も上がっていくことが予想されます。
VTuber業界のリモートワークについて
VTuber業界では、リモートワークを導入している企業も存在します。
ただし、VTuber業界ではオフラインイベントの開催やオフラインでの商談などもあるため、完全リモートは少なく、リモートとオフラインでの稼働を併用としている場合が多いです。
VTuber業界で怪しい会社に入らないために見るべきポイント
VTuber業界に問わず、怪しい会社に入社しないために事前に情報リサーチをしておくことは非常に重要です。
会社に入ってから後悔しないためにも、下記のポイントを重点的に確認しましょう。
1.会社概要の資本金と住所を確認
資本金が100万円未満の場合や本社の住所がバーチャルオフィス・シェアオフィスの場合は、会社で設立まもなくまだ体制が整っていない会社の可能性があります。すぐに確認できる点であるため、必ずチェックしましょう。
2.(VTuber事務所の場合)所属VTuberのYouTube/Xを確認
所属VTuberのSNSが直近で更新されているかを確認しましょう。YouTubeやXが更新されていない場合は、事務所が動いでいなかったり、所属VTuberとの関係性があまり良くない可能性があります。
VTuber業界で長年働いている人に話を聞いてみた!
VTuberファンだと就職はできないの?
uyet 金井企業ごとに異なりますが、そんなことはありません。仕事を行う上でユーザー視点であることが活きてくることもありますが、時には客観的な視点で事業を見ることができなくなってしまう可能性があるため、仕事の中ではちゃんと「仕事」としてVTuberコンテンツを扱うことが大事です。
プロデューサー職に就きたい場合、どういった経験が活きてきますか?



自分が旗振り役になって企画を形にした経験が活きてくると思います。どういったことでも大丈夫です。キッチンカーをやってみる、コミケで同人誌を売ってみる、フリーランスで仕事を取ってみる。
どんなジャンルのことでも大丈夫なので、自ら企画をつくって周囲の人を巻き込み、形にしていく経験を得ることが重要です。
マネージャー職に就きたい場合、どういった方が向いていますか?



タレントマネージャーは、タレントのために厳しいことを言わないといけない状況があります。自身がサポートしているVTuberのことを考えて、厳しいことでもちゃんと言ってあげられる方が向いていると思います。
VTuber事務所、大手各社の求人情報!新卒採用やインターンはあるの?
VTuber事務所でどういった求人があるのか、大手の事務所を中心に紹介します。
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※記事執筆時の情報です。最新の就職情報は各HPの求人情報をご参照ください。
ANYCOLOR株式会社
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未経験でもVTuber業界で働くチャンスはある!
ここまでのVTuber事務所の仕事を中心に、VTuber業界のお仕事について解説しました。まだ歴史が浅い業界ゆえに求人数が少なかったり、何が重視されるか分かりづらいかったりするかもしれません。
この記事をきっかけに、自身で情報を集めて自分がどう会社に貢献できるかを考えましょう。
- VTuber業界は、VTuber事務所の他に、VTuber向けサービス運営企業や広告代理店などがある
- VTuberに関わる仕事の職種は、コンテンツ関連、ビジネス関連、クリエイター関連の3つに大別される
- 新卒に向けた求人がある
- VTuber業界は学歴や資格よりも実務経験が重視される
- VTuber業界で働く上で必要なスキルは、チャレンジ精神とインプット力とコミュニケーション力
- プロデューサーになるには、自分で企画の旗振り役になることが重要
- タレントマネージャーになるためには、自分で仕事の定義をすること
株式会社uyetでもインターンや業務委託、正社員(新卒/中途)を募集しています。
ビジネスに関わるお仕事やクリエイターとしてのお仕事など求人はたくさんあるのでぜひチェックしてみてください。
◇Wantedly
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