【GMOペパボ・uyet】PR配信で分かったVTuberの生の声。技術改善を進め、ユーザーに求められるサービスに

株式会社uyetでは、VTuber業界の発展とともにVTuberを活用して日本産業を発展させるべく、さまざまな企業様や自治体様と取り組みを行っています。

この度、弊社ではGMOペパボ株式会社が手掛ける配信画面デザインサービス「Alive Studio byGMOペパボ」のPR企画を実施させていただきました。

そこで今回はGMOペパボ株式会社から坂本様をお招きし、弊社代表プロデューサー金井との対談の様子を記事にまとめました。

現在、VTuberを起用したプロモーションを検討している企業、自治体の担当者様は、ぜひ本記事をご覧ください。

今回の対談者

GMOペパボ株式会社
坂本祐介

株式会社uyet代表プロデューサー
金井洸樹

配信画面デザインサービス「Alive Studio byGMOペパボ」について

配信画面デザインサービス「Alive Studio byGMOペパボ」(以下、Alive Studio)は、豊富な配信素材から自分好みの配信画面を簡単に作ることができるサービスです。

OBS StudioとAlive Studioだけで配信画面が簡単に出来上がるだけではなく、効果音やBGMなどの豊富な機能も搭載されており、日々進化し続けています。

また月額980円という低価格ながら、背景画像の素材だけでなく、配信画面上に飾ることができる細かな装飾小物や時計、カウンター、ルーレットなど、さまざまな素材が豊富に用意されており、自分の理想の画面で配信を行うことができます。

今回実施したプロモーション企画

今回の取り組みでは、VTuberさんを57名起用し、リアルタイムアタック(Real Time Attack、RTA)企画を実施しました。

Alive Studioは「簡単かつすぐに配信画面を作成できる」という点をサービスの強みとしているので、VTuberさんがYouTubeチャンネルの生配信中に自分の理想の配信画面をAlive Studioで作成して、画面完成までの時間をタイムアタックしていただくという内容を企画しました。

また、起用したVTuberさんに実際にサービスを使っていただいた感想やご意見をいただき、その内容をもとにAlive Studioの機能をアップデートし続ける企画も並行して行いました。

ー まずは簡単に自己紹介をお願いします。

金井:株式会社uyetのプロデューサーの金井と申します。よろしくお願いいたします。

坂本:GMOペパボ株式会社でAlive Projectのプロモーションを担当しております、坂本と申します。よろしくお願いいたします。

ー 企画を行う前のAlive Studioの課題や悩みはどういったものがあったのでしょうか?

坂本:それでいうと、もう課題と悩みだらけでしたね。GMOペパボとして初となる配信者向けのサービスをリリースしようという話が出てすぐにAlive Project(配信者向けの新規プロジェクト)が立ち上がり、数カ月のうちにAlive Studioのリリースが決まりました。かなりハイペースだったので、チームとしても課題は増える一方だったと思います。

チームメンバーは上長も含めて純粋に配信が好きなメンバーが多かったので、「異業種の会社が配信界隈にお金を稼ぎに来た」と思われるのだけは避けたかったんです。会社としても、インターネット上で表現する人たちに貢献したいという想いをもって20年以上インターネットの世界でサービスを展開してきていますし、なによりも、配信が好きな仲間として見てもらいたいという気持ちが強くあって、山積する課題の中でもそこは優先度が高かったと思います。

そんな中、Alive Studioは、うさねこメモリーを運営しているMemorynator社の配信素材を使用させていただくということで話が進んでいたので、代表の酒井様にプロモーションについてもご相談させていただき、「VTuber向けのプロモーションなら」ということでuyet様をご紹介いただいたのがきっかけで本取り組みがスタートしました。

金井さんにプロモーションについてご相談させていただく中で、ご紹介いただけるVTuberさん全員と面談されていらっしゃると聞いて、まずはその点に非常に驚きました。

一体、何百人のVTuberと面談したんだろうって…(笑)

金井:よく驚かれます(笑)約3年で3500人ほどのVTuberさんとお話しさせていただいておりますね。

坂本:本当にすごいですよね。金井さんが前職でVTuber事務所の運営に携わっていたという話も伺ったので、全然関係ない業界から突然現れたと思われるのが嫌だな、という私たちの悩みをしっかり理解してくださるだろうと思い、ぜひuyetさんと一緒にプロモーションを行いたいと思いました。

金井:弊社は私に限らず業界歴の長いメンバーが多いのですが、この業界は生まれたばかりでまだまだ発展途上です。だからこそ、他業界の方が興味を持ってくださるのは歓迎したいと思っています。

ただ業界が新しいからこそ界隈の独特のカルチャーがあり、これを掴むのが難しいと思っています。そんな中でGMOペパボさんが界隈の温度感を掴もうとしてくださっている姿勢がとても嬉しく、この取り組みを良いものにしたいと強く思うようになりました。

坂本:VTuberさんや配信自体を好きではあっても、業界についてのビジネス知見がないところから始まったプロジェクトだったので、VTuber業界におけるビジネスの基本からお作法まで教えていただきました。またプロモーションについては、お金をかければ良いというわけではないことは理解していたので、VTuber業界に精通する専門家に相談したいとは常々思っていましたね。

弊社はアニメ・漫画・ゲームが好きなパートナーが圧倒的に多くて、いい意味でオタク気質の人にとって居心地の良い会社なんですよね。Alive Projectは、その中でもVTuberコンテンツに興味のあるメンバーが集まったプロジェクトだったので、VTuberに関する基礎知識がある状態のスタッフが多く「これをやったらダメでしょ」の部分はわかっていたのですが、「じゃあ何ができるのか?」という企画プロモーションについては全くわからない状況でした。なので、詳しい人に聞いてみようということで金井さんに相談させていただく形になりました。

自分たちの専門領域ではないものに取り組む時は、自分たちが信頼している有識者の方の意見を聞くのが一番いいというのが社内の共通認識だったので金井さんのようなVTuber業界で活躍されている方を早々にご紹介いただけたのは非常にやりやすかったです。

ー そういった中で、今回どういったご提案をされたのでしょうか?

金井:弊社では商品プロモーションを行う中で、商品の紹介はもちろん、作っている会社やメンバーの方々にも注目が集まるようなプロモーションをしたいと思っています。GMOペパボの皆さんとお話しした際、チームで良いものを作りたいという想いを感じましたし、スピード感も「本当に上場してますか?」というくらい速いんですよね。

また業界や界隈への配慮も強く感じたので、プロダクトのクオリティの良さとともに、メンバーの皆さんのスタンスや想いも伝わる企画を行いたいと思いました。

ですので、VTuberさんにはテスターという形で実際にAlive Studioを触っていただき、そこでいただくご意見を元にサービスのリリースから30日間毎日サービスをアップデートしていくことを企画としてご提案させていただきました。

坂本:ご提案いただいた際、やはり企画力の高さや起用するVTuberさん全員と面談されているという安心感から、「ぜひuyetさんにお願いしたい」という話になりました。

 金井:あとは今回Alive Studioという新しいサービスを利用していただく上で、ただのプロモーション企画にしたくなかったですし、どうせなら楽しんでいただきたい、またVTuberさんがリスナーさんと一緒に楽しめる企画にしたいと考えていました。

ですので、VTuberさんやリスナーさんによくあるプロモーション企画とは思われたくなかったので、RTA企画を並行して実施しました。

実際に弊社で行なった部分としては、企画設計やVTuberキャスティングの実施、企画の進行になります。各々のVTuberさんたちに工夫を凝らしながらプロモーション企画に取り組んでいただきました。

ー 今回企画を実施して、GMOペパボさんの社内ではどういった反響がありましたか?

坂本:実はRTAプロモーションの期間中、チームのスタッフがリアルタイムでVTuberさんたちの配信を拝見していました。「こんなふうに使うんだ」という驚きや、喜んでくれている様子を社内のメッセージツールで共有していて、毎日一喜一憂していましたね。VTuberさんのリアクションを直に見る機会はそれまでなかったので、非常に刺激になりました。

実際に使用していただいたVTuberさんにはたくさんのご感想やご意見をいただきましたが、機能をアップデートする上で細かな部分はとても参考になりました。30日間のアップデートは正直大変でしたが、VTuberさんからの声が励みになって、最後までやり切ることができたと思います。

金井:サービスに対するフィードバックをいただくこと自体は、プロモーション企画をやらなくてもできると思っています。

そんな中で今回私たちがやりたかったことは、VTuberさんからのフィードバックをいただくとともにその改善のプロセスも開示することで、Alive Studioを市場に役立つプロダクトにしていくぞという想いや姿勢を市場に広く届けること。これはプロモーションでしかできないと思い、今回30日間アップデート企画を並行して実施させていただきました。

昨今はSNSの発達もあり一過性のコンテンツが多いと思っていて、特にそれに触れるタイミングでそのコンテンツが未完成だったり、自分が求めるレベルに対して不十分であったりすると、ユーザーはそのまま離脱してしまうんですよね。

この状態で未来あるサービスがなくなってしまうのはよくないと思っていて、Alive Studioのプロモーションを行う際は、このサービスはまだまだこれからであり、みんなで作り上げていくイメージを持ってもらえるように企画作りを行いました。

坂本:当時は月額3,300円で展開させていただいていたのですが、価格に対するフィードバックも多数いただきました。正直社内でも少し高いよねという声が上がっていたので、RTA企画に参加してくださったVTuberさんの中で企画終了後に課金して利用し続けていただける方は正直少なかったです(現在Alive Studioの利用料金は月額980円)。当時は機能も少なかったので、率直かつ妥当なフィードバックをいただけたと思います。

企画終了後も本取り組みでいただいたご意見やSNSでのリアクションを参考にして、サービスのアップデートを続けていたのですが、ある日RTA企画に参加してくださったVTuberさんが課金をしてくださっていることがわかって、それを見た時はVTuberさんに役立つサービスになってきたんだなと実感しました。

リリース時は機能的に物足りない部分もあるサービスだったと思いますが、本企画を実施したことでVTuberさんのご要望をたくさん収集させていただき、改良につなげられました。

このプロモーション企画を実施していなくても、サービス開発自体はできていたかもしれません。ただ、あの時にサービスを知ったものの、使わないことを選択された方達が、今使い始めてくださっているということは、企画をやっていなかったら可視化できませんでした。今回の企画を実施した本当の価値は、そこにあるんじゃないかなと今は思っています。

坂本: 今回実施したRTAって「リアルタイムアタック」の略称じゃないですか。Alive Studioを利用して配信画面を作るタイムアタック企画になっていたんですよね。なので、皆さん1分程度でお部屋を作って終了かなと思っていたんです。ところが蓋を開けて見ると、VTuberさんたちが「うわ〜こんなのある!」とか「猫ちゃんだ〜!」とか、サービスに対する純粋な感想もありつつ、横道に逸れつつ、10分くらい部屋作りを楽しんでいらっしゃって(笑)。「全然タイムアタックじゃないじゃん」と思いましたが、むしろ「これでいいんだ!」と、「RTA企画でRTAをしないという個性もあるんだ!」といい意味で衝撃を受けました。

今回の取り組みにご参加いただいたVTuberさんや、その配信を見たSNS上のVTuberさんのご意見は、機能開発や前述の価格改定を推進する上でとても重要な役割を果たしてくれました。例えば、ユーザーアンケートという形で弊社から配信者さんたちにフィードバックをお願いした場合、きっと多少は忖度された優しいご意見をいただいていたと思うんですよね。

今回はRTA企画に参加いただく副次的な立て付けでサービスに対するフィードバックを収集させていただいたので、率直なご意見をたくさんいただけました。何より、配信中のリアクションが一番生のフィードバックになったと思います。

金井:VTuberさんたちって生配信上で嘘をつけないんですよね。なので、生配信上でも素直なリアクションがご覧いただけたのではないかなと思っていますね。

ー VTuberさんを起用したプロモーションを行う上でやはり懸念はありましたでしょうか。

坂本:そうですね。ありました。一番怖かったのはレピュテーションリスクで、RTAに参加されたVTuberさんたちが、まったく関係ない内容であっても炎上などしてしまうと弊社も企業として困ってしまいます。ただ、そこはuyetさんの方でVTuberさんたちと実際に1on1で面談されているという話でしたし、安心して任せられるだろうと思ってました。

金井:今回実績がある方をアサインさせていただいたという部分も効果があったのではないかなと思います。企画内容やサービスとの相性だけではなく、これまでのお仕事に対する姿勢や取り組み方を見て、「この方なら任せても大丈夫だろう」というVTuberさんを起用させていただきました。

坂本:RTA企画実施直後に、Alive Studioのメディア様向けの体験会を実施したのですが、その中で、RTA企画に参加されたVTuberさんにトークセッションという形でご出演いただきました。

その際、記者の方から鋭い質問がいくつもあったのですが、ご出演いただいたVTuberさんが最高の受け答えをしてくださって、チームメンバー一同感動と感心しきりでした。あの時はuyetさんにキャスティングを依頼して本当に良かったと思いましたね。

金井:そうだったんですね。それは良かったです。

弊社では多くのVTuberさんと取り組みをさせていただいていますが、クライアント様の要望に合うVTuberさんをしっかりキャスティングさせていただきたいと思っていますし、その上でVTuberさんたち一人一人と面談しています。これはuyetのキャスティングの強みだと思っています。

ー今後Alive Studioをどういうサービスにしていきたいという展望はありますでしょうか。

坂本:Alive StudioはこれからVTuberになりたいと思っている方、もしくはVTuberとしてまだ軌道に乗ってない方が低負荷で継続的に配信を続けるためのツールになって欲しいと思っています。

私たちの会社はこれまでもさまざまなクリエイター支援を行ってきましたが、やりたい気持ちはあるけど、ハードルが高くて諦めるというシーンを何度も見てきました。そのハードルを乗り越えるためのサービスを、できるだけ簡単に、安価で提供したいと思い、事業を行っています。

今はVTuberさんをメインターゲットとしてAlive Studioを展開していますが、今後はゲーマーさんにも使っていただきたいですし、YouTubeだけではなくスマホの縦型配信アプリでも使って欲しいと思っています。今後は、そういった方々や機材でも使い勝手がいいように、サービスを発展させていきたいです。